現状認識

我々、コンサルタントがクライアント先にお伺いして、まず行う事ーそれは「現状分析」です。

 

実際には、実現したいビジネスモデルやビジネスプロセスを念頭に置き、社内の蓄積データや各キーメンバーへのヒアリングにより、現状の姿を炙り出します。

 

この工程は、目標や決めたルールに対し、どれだけ現状に乖離があるのかを明確にするために大切です。合わせて、目に見えない部分ですが、組織として意識も確認することができます。

 

組織運営をしていく中で時間経過とともに、内部的には関係者個々の都合の良い解釈や慣れ・惰性、組織間の感情的対立等により目標とずれた行動に走ったり、外部環境(ex.市場、競合)の変化に対応できず、自社モデルやルールが時代遅れや不適合になったりするのはよく見られる光景です。

 

これは組織運営上での課題であり、プロジェクトとしては解消すべきスコープに含まれてきます。しかしこの認識に偏り(=トップだけや、一部の強い意見に寄る)があったり、粒度が荒い(=具体的に乏しい、情報(データ)が少ない)と、その後の改善行動を現場レベルまでに計画することが難しくなり、プロジェクトとしての効果が半減します。

 

そのためにも、このタイミングでは可能な限り関係各署からの情報を収集・整理をして相関関係をイメージ化することが必要です。合わせて、次ステップで現場レベルで行動変革が実施しやすい計画づくりを念頭に置いた現状分析である必要もあります。

 

成果が直接見えてくるプロセスではないので、結果ありきの色が強いプロジェクトになるとなんとなくで進めてしまいがちですが、そのプロジェクトの正当性を示すための大義名分や効果測定を行う上で、丁寧にかつ本質を整理する意識で必要です。

 

到達すべきゴールに対して、自身の現在地を正確に把握するー現状分析による現状認識はしっかり行っていただきたい大切なプロセスです。