差別化としての人

人に投資するー

 

成長していて余裕のある企業の方は積極的に行っているイメージが私にはあります。

 

まだまだ成長途上でマンパワーで日々乗り越えようとしている企業ほど(中小企業に多いですが)、人への投資(ex.社内外育成、福利厚生等)について大概後回しになっていると感じます。

 

売上が上がらなければ、そもそもその原資がないではないかー。

その意見は正しいと思います。ただ投資するのは、おカネだけとは限りません。まだ収益基盤が小さい企業には、人への投資に「時間」という資源を使ってほしいと切に思います。

 

一番単純な時間を使った投資は、社内で人が人に教えるという行為です。

その時間を使ったからと言って瞬間的に収益はあがりません。ただし、その積み重ねは、そのまいた種(人材)が育った時に必ず長期的な利益をもたらすことに繋がります。

 

多くの企業で、他者への教育行為は個人評価として大きなウェイトを占めていません。(人事部などが確立されていれば別ですが)。だからこそ、その点に力を入れている企業は、それだけで他社と異なる強みを持つことができます。

 

アイデアを出すのは「人」、製品開発や計画を行うのも「人」、顧客との直接的なコンタクトを行うのも「人」、意思決定を行うのも「人」、結局企業は「人」に支えられています。

 

反面、「人」への投資は、スキル面やメンタル面での成長を伴う事も必要ですので、ある程度の時間を要します。しかし、その取組が実を結んだ際の効果とその持続性は事業基盤を盤石にします。

 

すべての行動の原点である「人」に投資することが、2次、3次とその先にある副次派生を引き起こし、様々な面でのイノベーションに繋がっていくー。これが差別化のひとつの大きな形ではないかと考えています。