権限移譲

卓球のプロリーグ(Tリーグ)が開幕しましたね。いまや国内には世界的に有名な選手もたくさんいますし、外国選手も入り混じってのリーグなのでとても魅力的ですね。

個人的には野球、サッカー、バスケットボールのプロリーグは観戦済ですが、話のタネにどこかで参戦してみたいと思っています。

 

さて、本日は権限移譲について。

組織拡大ができるか否かはこの要素がかなり大きいです。

よく経営者(層)や管理職の方から聞かれる言葉に「自分が行っている業務を任せられる人材が社内にいない」というものがあります。

 

本人達からすれば至極全うな意見なのかもしれません。

 

ただし、私の立場からすると経営層や管理職としてのスキル不足を感じざるを得ません。そもそも自分自身は、過去どのようにして今のスキルを身に付けたのか?

きっとその機会を誰かしらが与え、自身も試行錯誤した上で身に付けているはずです。

 

つまり、誰かしらが部下を成長させるために責任を負いつつ、部下に任せ、育てるという意識で一つ上位のレベルの仕事を与えていたのではないでしょうか。

 

当然、未経験の仕事ですから、任せられた方は大なり小なりの失敗をします。

しかしその経験は、部下なりに考え、そして行動したからこそ。

その体験こそが部下自身のスキルをひと回りもふた周りも大きくすることなります。

ひいては会社にとって自立した活躍できる人材を生み出している事になります。

 

これをできない経営者(層)や管理職は、失敗が起こった後の責任をとる覚悟が足りていません。そのリカバリーをする姿を自身が想像し、それを回避するという意識がつよいのではないでしょうか。つまり利己視点です。これは組織全体を考えて行動するリーダーシップマインドが足りていない証拠とも言えます。

 

もちろん、いきなり全部を権限移譲させるかは部下の現状レベルにもよるでしょう。

さらに任せた以上は責任を取りつつ、かつ部下が成長するためのフォローは相応に必要となるでしょう。

 

しかし本当に長期的な会社の成長を望むのであれば、自身のコピーをたくさん作り、組織としての基盤を固めることが重要です。そして自身は経営者(層)や管理職として長期的視点で、その仕組みが継続的にうまくいくための計画や事業展開を考えるためにより時間を割く必要があります。

 

世にいうカリスマ経営者であっても、自身が一線を退いた後を考えていなかったことで、その後の会社があっという間に衰退する話はよく耳にします。残されたメンバーはカリスマありきの組織体制から、カリスマなき組織体制への仕組みづくりをそのタイミングから取り組まなければならいことは、衰退への大きな理由の一つではないかと思います。

 

「権限移譲」は、経営者(層)や管理職にとって必要なスキルなのです。